その頃のこと(13)うさぎ

お話を書いたのは、2006年のことでした。
(その年のオリンピックでは、荒川静香さんが金メダリストとなりました。)
いろいろあった1年でしたが、冬を迎え、
ふと書いてみようと思ったのが、このお話でした。

『すべての仕事は、○○である』

■ おかのゆみ(岡野 由美):文
■ 山田 響子:絵

プロフィール

このお話をもとに、仕事について考えるワークショップを行い、
そのワークシートを電子書籍にしたものがこちらです。

『すべての仕事は、〇〇である』
あなたにとって「仕事」とは?:うさぎと一緒に考える ワークブック
Kindle版

(つづく)

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その頃のこと(12)二十四節気 七十二候

こちらも2013年の春につくった「二十四節気 七十二候」についての
ウェブサイトです。

はじめに

二十四節気(にじゅうしせっき)とは・・・
一年を二十四等分し、季節を表す名称を付したもの。
古代中国暦を元に、アジアの多くの地域で使われています。

What is the “24-sekki”?
24-sekki is the cycle of 24 seasons (sekki) in a year.
It originates from the ancient Chinese calendar and has been introduced to many cultures and regions in Asia.

七十二候(しちじゅうにこう)とは・・・
二十四節気をさらに三つに分けた期間のこと。
それぞれの名称は、気象や動植物の季節ごとの変化を示す短文になっています。

What is the “72-kou”?
It is the seasonal cycle of 24-sekki divided into 72 more fine-grained seasons, with each of the 24-sekki consisting of three kou.
Each name of the 72-kou describes the seasonal representations of that seasonal time, such as the weather, animals, or plants.

わたしたちは、アジアから発信できる文化として
「二十四節気 七十二候」と「百歌地図」の二つを紹介し、
各地で文化的リソースのひとつとして使っていきたいと考えています。

By introducing the 24-sekki and 72-kou, we hope to impart an Asian way of appreciating seasonal beauty.

このサイトでは、「二十四節気 七十二候」を紹介するとともに、
季節という時の流れの中にひそんでいる内的宇宙の表現例を伝えることを試みています。

On this website, we offer various forms of creative expressions by writers and artists of the 24-sekki and 72-kou as they distinctively reflect on each season.

***

さまざまな方法で、わたしの世界へのチャレンジは続きます。
(今も続いています。)

(つづく)

その頃のこと(11)心得

2013年の春には、複数のコンセプチュアルなウェブサイトを作り、
それまでのナレッジ(知見)をまとめて、発表する場を設けていきました。

その一つが、『心得~Knowledge for Excellence~』です。

この中から、選りすぐりの応援エッセイ44篇にペンを加え、
更に電子書籍にまとめたものが、こちらです。

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Amazon

素晴らしい友人たちとの共著です。
ぜひ、お手に取ってご覧ください。

(つづく)

その頃のこと(10)PSRについて

わたしは、この勉強会を、社会人の「たしなみ」のひとつとして取り組んでいます。

震災の年、わたしは友人たちと「PSR=プロフェッショナル・ソーシャル・レスポンシビリティ」の活動を始めました。言わば「プロコーチとしての社会的責任」です。

これは、プロのコーチとして、職業倫理に基づき、その技量を提供し、復興に関わる各所に寄付を、という活動です。このプロジェクトでは、毎年、主に災害時における心理的サポートのための勉強会を行っています。

(つづく)

その頃のこと(9)欲の質

「これは本当に欲しいもの?」と考えると、必要なものとの区別ができるようになるのでしょうか?(区別できるようになることもありますね。)でも、必要なものだけが欲しいものではないのです。

実際のところ、お買い物に必要なのは「購買力」以前に「購買意欲」。

2008年秋のリーマンショックを機に、その気配は下がったと思いました。個人的に、というより世の気配として。

更に、2011年の震災では、下がったというより失いました。これは個人的に、です。欲しいものがなくなったと感じ、同時に「欲の質」が変わったとも思いました。

「欲」というのは、外から無理やり喚起させるには、限界があります。ただし、別の欲を刺激して、置き換えることはある程度は可能なのだと思います。今や21世紀の宗教と化した(?)「断捨離」も、別の意味での欲求を喚起しているのではないのでしょうか。

で、その後、わたしの欲は、どこへ向かったのでしょうか?

(つづく)

その頃のこと(8)黄色いブーツ

役割に則した「衣装」という視点も重要ですね。

わたし自身のお買い物は、心浮き立つことが選択のポイントでもあるため、 こんな黄色のウエスタンブーツを取り寄せたり…。

明らかに原価償却しづらい。
でも、出番は少なくても、気持ちが上がるものを!
そういう基準での購入でした。

お買い物はストック(資産)を増やす目的ではなく、
エネルギーをフローさせるもの。

そう考えた場合、それを使うときの「気持ち」こそが大事なのだとも言えるわけです。

(つづく)

その頃のこと(7)アウトプットの量と質に直結するもの

一見わかりきったようなことにも、見落としはあります。「はいはい、わかってる」と思うときほど、見直しが必要なことがあるかもしれないと思うのです。

ファッション関連のお買い物においては特に「自分の好きな物が似合う物とは限らない」と知ること。これは、大切です。柔軟な選択を阻む頑固さの元になっているのは、大抵の場合、過去の経験からくる思い込み。それが、その人の選択の幅=未来の可能性を狭めてしまうとしたら、とても残念なことです。

これは、お買い物に限らず、ありとあらゆる選択において言えます。ちょっと違う方向からの眺めや、こんな選択肢があったなんて!という驚き、そういう瞬間から、自分にとってのNEW!に踏み込む勇気が生まれると思うのです。

そして、人は、その試行錯誤によって、選択に関する能力が鍛えられていくのでしょう。(逆の言い方をすると、それ以外に鍛える方法があるのだろうか?ということです。)だから、不確実性を恐れずに、集中して、量を試すこと。それが、質を生み出すのだと思います。「情報の収集と選択(つまり決定)」に関する質、これは力です。この力は、その人のアウトプットの量と質に直結するでしょう?そりゃ、そうでしょう!と、わたしは思っています。

(つづく)

その頃のこと(6)違いをつくる

普通に「堂々として見える」というのは、大切なことです。これは、無理して自分を大きく見せるということではありません。

「お買い物同行サービス」は、当時もファッションコーディネーターやカラーコーディネーターの方が提供されていました。でもわたしは、お客様の「お買い物力(おかいものぢから)」が上がらない限り、毎シーズン、その同行サービスを受けることにならないのだろうか?と思っていました。何度か、そのサービスを受ければ、多少はコツをつかめるとは思うのですが。(お商売としてはリピートしてもらうべく、サービスを組み立てるのは正しい方法です。)

わたしは、わたしとの同行でしか体験できないものを提供したいと思っていたので、「お買い物力(おかいものぢから)」のアップを目的かつゴールにしていました。そのため、よりレクチャーとトレーニングの要素を色濃くして、その後、自分一人で効果的なお買い物ができるように、その時間の質を組んでいたのです。

お店の人に、あれこれ勧められても困るという方もいらっしゃいます。(大抵は、心理的な境界線を含むコミュニケーションの問題です。)試着の際、本当に似合っているのかどうかわからないまま買ってしまった、というようなこともあるでしょう。逆に、やっぱりあれを買えばよかった、と悔やむ場合も。「自分の選択に自信がない=お買い物力(おかいものぢから)が弱い」と、買っても買わなくても後悔しがちなのですね。これは、お買い物に限りません。自分で考えて、自分で決めて、自分で行動するというのは、いつでもどんな場面でも大切なことだからです。

わたしの提案は、あくまでも選択肢の提案で、その決断を自分で適切にできるように、というのがポイントでした。購入についてはどちらでもいいけど、わたしは、これを身に付けたこの人の姿を見たい、そういう意思による提案です。これは、コーチングセッションのときにクライアントに対して思うことと、とてもよく似ています。「いくつもある選択肢の中から、特にこれを成功させたあなたの姿をわたしは見たい(クライアントがその成功を望んでいることが前提です)」。だから「枠の外へ、新しい自分をつくりに行こう!」。常にこれを促進したいと思っているのです。

あなたが「本当はどうありたいか?」
そして「どう見られたいか?」「どう見られる必要があるのか?」

基準となるのは、これらの問いによって描かれる自分自身の姿です。
わたしは、いつでも、戦略をもって、その人の価値を上げるためにできること、
これにフォーカスして仕事をしています。

(つづく)

その頃のこと(5)積極的選択と消極的選択

高級な服の内側に、人間は高貴さを備えていなければならない。『SAPEURS』とは、人生における選択だ。武器を捨て平和を愛し、世界一服にお金をかける最高にエレガントでかっこいいコンゴの男たち=サプールをとらえた写真集。外見と内面を磨く「紳士道の美学」。

なかなか今までの自分の枠を超えられない。チャレンジしたいけど、何をどう選んでいいのか、わからない。そういう方がいらっしゃいます。成功体験を含むリソースの有無も影響しますが、そもそもチャレンジ欲が低い人もいるのだと思うのです。ビビってる自分を超えたいという欲求に乏しいとか。それをありのままの自分だと勘違いして(自分を騙して)、ずっとビビり続けて安心感だけを手に入れようとしてきたなら、そりゃそうなるのかも、と思います。

かと言って、そういう人にどんなアドバイスや提案をしても、結局は堂々巡りになることが多いのは、なぜなのか?
ひと言で言えば「頑固」だからです。

「自分で決めるという積極的な体験」は乏しいのですが、「自分で決めないという消極的な体験」は豊富。つまり「納得感」がないので、どこまでも自分以外の何かのせいにできます。それを半ば無意識に習慣として繰り返していたら、どんなアドバイスや提案も効きはしません。そもそも聞く耳を持たないでしょう。「でも・だって・どうせ」の出番です。これでは、なかなか適切な行動に向かうための電気が流れません。もし無理矢理、電気を流したとしても、その一度きりだったりするのです。

選択の質=「意図の有無」+「積極的or消極的」
この二軸でとらえるとわかりやすいと思います。

選択って、何か一つのものを選ぶ際にも、行動を選択する際にも、その人の脳の状態や癖を反映するのではないでしょうか。特に心身の調子のよくない時や、その領域の選択に関して成功体験が少なければ、自信を持って選ぶことが難しくなるのは想像できます。
(他の領域の成功体験があれば、十分に応用が効くはずだとは思うのですが。)

で、その選択に関するサポートとトレーニングをメニューにし、プレゼンスに直結させたのが「お買い物同行サービス」でした。これは、結局のところ、わたしが提供しているコーチングセッションと同じ効果と成果をもたらすものだったのです。

(つづく)

その頃のこと(4)お買い物同行の手順

プレゼンスにおいては、「本当はどうありたいか?」 「どう見られたいか?」「どう見られる必要があるのか?」、これに尽きます。

「お買い物同行サービス」のお客様の声を読み返しながら、わたしは本当に「ビフォー・アフター」を創り出すのが好きで、その仕組みを自分で再現できるように人をトレーニングするのが得意なんだなと改めて確信します。

以下、そのプロセスの紹介です。
(当時のブログ記事から抜粋して編集しています。)

まずは、オリエンテーション。電話やスカイプで、ヒヤリングというか、インタビューというか、軽くセッションのようなことを行ないます。約30分。お仕事やライフスタイル、好きな色・よく着る色・よく着るスタイル、趣味、好きな音楽など。もちろん洋服のサイズや、お買い物同行サービスご依頼の目的、リクエストなども。

この時点で欲しいものが明確になっていなくても、問題なし。最終的には、奇跡のお買い物になりますから。Aを探してBに出会う=そういうものです。例えば、20台半ば・働く女性の「週末の春物ファッション」。そんなざっくりとしたオーダーで十分なのです。わたしはイメージを広げつつ、でもあまり固定しないようにして、当日に臨みます。

オリエンテーション後、互いに下見をしたり、雑誌を見たり、の準備をする場合もあります。そして当日、コーディネートに役立ちそうな(もしくは必要な)ものを持参して集合。(お客様は、最近購入されたシャツやアクセサリー、靴などを。わたしも羽織ものやスカーフを持って行ったり。)

待ち合わせの時の第一印象も大事です。お聞きしていたよりも、華奢だったりするのです。わたしがオリエンテーションで描くイメージとのギャップというより、その人自身のセルフイメージとのギャップなのではないでしょうか。

ご挨拶をして、早速、参ります。基本、お買い物の場所はデパートやファッションビル。(効率がいいからです。)お客様と一緒に、精力的に見ていきます。あんなのもイケル、こんなのも似合う、と、どんどん見ながら、手にとって行く。途中、ちょっとしたレクチャーも入る。さらに見る、見る、手に取る、そして見る。これ、体験された方は、ご存知なのですが、かなり速いです。お客様のスピードもあるので、一人で買い物をするときよりは、うんとゆっくりなのですよ、と言うとビックリされるくらい。嵐のような情報処理。「フォトリーディング(速読の一種)・ショッピング」と呼ばれるくらい、一目で見て入手する情報の量が多いのだと思います。そんな感じで、一通り見て、1時間くらい。

最初の情報収集のときには、試着はしません。ランチ後、記憶に残っているものを、もう一度見に行きます。ここからがまたすごい。そのお店で出来るコーディネートを展開しまくります。トップスを買うために、お店にあるボトムをお借りします。「合わせ」のバリエーションをたくさん見る必要があるのです。靴やバッグもどんどん投入します。そして、コーディーネートしながらチェック&チェック。あれこれやってみて、鏡の中の自分がどう変化するのかを見てもらうのです。これが大切なプロセスで、かつ目的の一つでもあります。コーディネートのパターンは、それぞれのお店で、かなりの数を作ります。お店の人も、もうちょっと頑張って!思うくらい(笑)。その怒涛のようなコーディネート合戦の中で、明らかに素敵に見える瞬間があるので、それをきっちりキャッチします。

あと、大切なのはサイズ。中にはどうしても大き目を選んでしまう方がいらっしゃるのです。大抵はジャストサイズの方がきれいに見える。太ったらどうしよう?なんて、言わないで。太らない、もしくは、太ったら、やせてください、です。

鏡の中の自分(横姿や後ろ姿も)をよく観察し、着心地を吟味することで、徐々に感覚が研ぎ澄まされていくのでしょう。自然に、購入されるものが決まっていきます。「エクセレント、一丁上がり」の瞬間でもあります。これは、そのまま、その人の格が、無理なく自然に上がるということと同じ意味です。

わたしが派手なものをガンガン勧めるとかいうことではないのです。本来のその人にふさわしい、十分に着こなせるものをちゃんと選ぶという、ただそれだけのことなんですよ。

***

と、概ね、こんな感じでした。

(つづく)